友達をやめる時 inOpen 5 より
http://kohada.open2ch.net/test/read.cgi/kankon/1615977229/

323: 名無しさん@おーぷん 22/02/10(木)21:00:55 ID:NoQd
まさにこの親にしてこの子ありの本人が気づいたバージョン。
お互いに友達やめたって感じ。

友人Aは高校からの友人だったんだが、趣味も一緒だし十代のノリみたいなのは合ってた。
Aは
「オレは本番では出来るやつ」
が口癖で、先生から
「課題も出さないし遅刻もする・言葉づかいも良くないやつが、就職面接で『本番ではできます』って言ったら信用できるか」
と言われても
「オレは特別」
とか言ってのけた。
バカなオレらは
「Aおもろ」
とか言って笑ってた。
当然ながらAの就職は難航して、最後にはそいつの父親の遠い知り合いとか言う人の会社で働くことになった。




それからずいぶん立って、みんな結婚とか子供ができてきたころ。
Aにも彼女が出来て結婚も間近だった。
失礼なのを承知で言えば、Aは見た目はあまり気を使わない。
そのため肌はぼこぼこだし白髪混ざりの寝癖ヘアで常にいるようなやつだったから、なかなか彼女ができなかった。
しかし彼女はAの身だしなみをきちんとさせて、今まで四十代に見えてたところを年相応の二十代の後半に見えるまでにしてくれた。
会わせてもらったこともあるが、少しぽっちゃりだが品のある人って感じで、マジで夢みたいたと思ってた。

ところが、互いの両親との挨拶の後、彼女はAに別れを告げた。

“Aを慰める会” みたいなの開いて話を聞いたら、Aが彼女の家に挨拶に行ったとき、
「彼女の家族は貴族かってくらい品が良くて、家もきれいで言葉づかいも素晴らしかった」
らしい。
Aは
(自分の家族は本番ではできるやつだから、普段は彼女の家族と真逆でも頑張るだろう)
と思い、A家族のことをだいぶ持ち上げて彼女に伝えていた。

そしてA家への挨拶の当日、彼女を連れて行くと、
普段と変わらぬ汚い部屋で、足で洗濯物を避けながら母親が座り、遅れてスウェットを着た父親が股間を揉みながら部屋に入ってきたそう。
Aはそれを見てキレそうだったが我慢してると、
ポテチを食べながらAより横幅のある妹が全然隠れてないのに部屋の外から覗き見をしてきたそうだ。

Aは彼女に
「母は料理上手で、父はトラック運転手、妹はピアノ習ってた」
と伝えてたので、当然彼女はそれぞれにその話題をふったのだが、
母親はカップ麺アレンジの話しかしないし、父親は職場の悪口をいい、妹は1日だけのピアノ無料体験に小学生の時に行ったきりだったから、話にならなかった。
ついにAがキレて彼女を連れて家を出たが、
「彼女からしばらくして電話と LINE で別れを告げられた」
と。
LINE には
「ウソをつかれていたのと、急に怒って家のものを壊した姿が怖かった」
と書かれてた。

だがAは『本番でできなかった』家族のことしか責めなかった。
「女なら料理やピアノの話題くらい持ってるはずだし、仕事のことは悪口じゃなくて自慢をすべきだ」
と。
正直ポテチ妹に爆笑してたオレらは、高校の先生のように
「普段できてないやつが本番でできるか」
と言ったもんだから大喧嘩。
(もう2度と会わないだろうな)
って感じ。

オレらも決して育ちが良い感じではないし頭も良くないけど、先生の言ってたことは当たってると思う。



いざという時に結果を出す本番力
いざという時に結果を出す本番力