342: 名無しさん@おーぷん 22/01/04(火)12:14:01 ID:kN.o8.L1
義兄嫁さんの発言が衝撃だったわ!

こちらの地域独特の風習なのかわからないんだけど、息子たちが結婚するときに親が土地と家を息子に与えるらしい。
そのため、私が夫と結婚したときも、義兄さんが結婚したときも、
いつの間にか義実家の敷地内に家が準備されていた。
義祖父母もそれを当たり前だと思ってたし、義実家の親戚もそれを当たり前だと思ってたし、更に周りを見ると同じ名字がズラーっと並んでるから、一族で固まるのが当たり前の土地みたい。

籍を入れてから当たり前のように敷地内同居に持っていかれて、夫の親族皆が
『え、結婚したから当然でしょ』
って考えで、四面楚歌状態だった私は築60年超えた家に住むのを同意してしまった。

しかし住む場所は当然のようにど田舎。
周りは農家か酪農家してるのが当たり前、というかそれ以外仕事が無い。
しかし、震災でどちらも大打撃を受けた義実家のあとを夫も義兄も継がず、片道一時間半かけて仕事に行ってる。

家賃はかからないとはいえ、田舎なので年収が信じられないくらい低い。
二十代後半の夫が年収320万。
三十代前半の義兄で『400万ちょっとしかない』と義兄嫁さんから聞いていた。
私は夫の年収に不安があったのでパートをしてたけど、義兄嫁さんは専業主婦だった。
価値観が昭和初期からそれほど変わっていない田舎では
『女は働いて家事して育児するのが当たり前』
なので、義兄嫁さんは親戚中から
『外れ嫁』
として罵られた。
それでも義兄嫁さんは子供も作らず専業主婦。

正月、ついに義実家や親戚から義兄嫁さんが糾弾された。




あろうことか私を引き合いに出し、義兄嫁さんに離婚を迫った。
しかし義兄嫁さんは怯むことなく、逆に言ってのけた。
「『家事は女の仕事』と家事を何一つ教えられず、『育児は女がやるもの』と育児をする価値観すら無く、それでいて唯一の役割である稼ぐ能力すら底辺の男が、子供産んで家事も育児もして働く妻なんかもらえるわけないでしょう」
義兄嫁は
「あんたたちの大事な長男様にお似合いの女ですよ」
と言ってのけて、フンとそっぽを向いた。

言い方はあんまりだけど、義兄嫁さんの発言は私には衝撃だった。
義兄嫁さんのために補足しておくと、田舎なので私達に与えられた家は子供は3人は生まれる前提で無駄に大きく、しかも庭だけで100坪近くある。
屋根は定期的に削って塗り直さないといけないし、他にも家に色々ガタがきてるから定期的な修繕も必要。
庭は当然舗装なんかされてないから雑草生えまくるし、田舎特有の巨大な虫や爬虫類もどこからともなく湧いて出る。
家の中にも平気で入ってくる。
秋は周りの木々から大量の落ち葉が落ちてくるから毎日毎日掃除して、雪が積もる地域だから、冬は雪下ろしや雪かき必須。
義兄嫁さんは専業主婦といっても、それらの家のメンテナンスを一人で黙々とやってた。

私は家のメンテナンス方法を義兄嫁さんから聞いてたので、義兄嫁さんがどれだけ家に手をかけてるか知ってる。
義兄嫁さんは小柄で寒がりだから普段ブクブクになるまで着ぶくれしてるけど、本当はムキムキなのも知ってる。
雪かきついでに雪だるまつくるようなお茶目な人でもある。

そのお茶目な義兄嫁さんが、自分を
『底辺のあんたたちの息子とお似合い』
と開き直るような態度と発言とったのが本当に衝撃だった。
私なら『これだけのことをやってるのに!』と理不尽さブチ切れてたと思う。
義兄嫁さんは
「『離婚しろ、出ていけ』って言うならかまいません」
と義兄に
「離婚届、今すぐとってきて」
と言い、義兄は親戚中にブチギレて
「俺が離婚したところで、妻よりいい女と結婚できるわけが無いだろうアホンダラ!
子供だって家事すらまともにできない俺が育児なんかできるわけないから作らないんだ!」

と言い放った。
義兄嫁さんは『下らない』とばかりにお通夜状態の親戚を放置して家に戻り、義兄も
「今度余計な口出ししたら家から出ていく」
と宣言して激怒して帰って行った。

その後、結局義兄たちはこちらに顔を合わせることもなく、毎年恒例のカニ(義兄嫁さんの好物)を義実家で振舞われても顔を出さず。
私がコッソリ台所での支度中に蟹の半身を確保して家に届けたら、いつものお茶目な義兄嫁さんが小躍りして喜んでた。



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