323: 名無しさん@おーぷん 21/01/24(日)14:14:36 ID:Sm.9c.L1
これもコロナ離婚になるんだろうか…。
職場の同僚夫婦に離婚問題が持ち上がってる。

最近職場では、『いかにステイホームを楽しく過ごすか』が話題になることが多い。
ここのところは、面白い YouTube やネット小説をオススメし合うのがブーム。
そしたら、私の部署に奥さん(A妻)がいる別部署の社員(A旦那)が、ある日興奮してあちこちで言いふらし出した内容いわく。
「うちの奴(A妻)、ネット小説でめちゃくちゃ人気出てる某アマチュア作家だった!」

私はその作品を知らなかったんだけど、知ってる人もいて、『ええ!?』みたいなちょっとした騒ぎに。
A妻本人に確認してみたところ、彼女はケロッとしたもので。
「ああ、はい、私です。
昔から趣味で書いてるんですよね。
読みたかったらご自由に」

みたいなクールな対応。

そこで読んでみたけど、なかなか面白いし、商業展開はしてないけどコメントで『ぜひ書籍化を!』とたくさんのファンに応援されてる状態。
純粋に
(すごいなぁ)
と思ったし、周囲も
「デビューしたりしないの?」
と聞いてみたけど、当人は
「今の仕事が好きだし、小説はあくまで趣味。
息抜きで書いてるものを仕事にはしたくない。
パッと出が食べていけるほど甘い世界じゃないし、現状で満足」

と割りきってる様子だった。
(そりゃそうよね、夢は膨らむけど現実問題仕事としてやってくのは大変だわ)
と私たち同僚は納得。
話は面白いから、
「今後も新作出たら読むね~楽しみ!」
みたいな感じで終わったんだけど。




終わらなかったのがA旦那。
『妻が人気作家になれるかも!?』
って夢に取りつかれたのか暴走を始めた。
ことあるごとA妻にデビューをすすめ、職場でも勝手に作品をあらゆる人にオススメ。
うちの職場は副業禁止だから、『大っぴらにそういうこと言うのはマズイ』と周りが諭しても聞かない。
うちの部まで来て、
「妻をもり立ててくれ!」
とデビュー後の押しを勝手に頼みまくる。

A妻本人は渋い顔。
何度
「私にその気はないし仕事もやめない」
と言っても、なんかA旦那は
「君の才能を世に知らしめる機会だよ!
遠慮せずに!」

と聞いちゃいない様子。
休憩時間になると、あちこち出向いて騒ぎを大きくしようとするA旦那を、A妻が取っ捕まえ2人で口論している場面を良く見かけるように。

だんだんイライラしてくるA妻が不憫で、同僚はみんなA旦那をいさめようとするんだけど、脳内お花畑の人ってホント話を聞かないね。
「収入が不安定?大丈夫、僕が支える!
こんなにネットで評判いいんだからデビューしても人気出るに決まってる!
チャンスを逃す手はない!」

って感じ。

そんで先日、ついに夫婦そろって上司に呼ばれ、
『作家デビューするというのは本当か』
と問いただされたらしい。
あとでA妻に教えてもらったんだけど、
否定しようとするA妻の言葉を遮って
「はい!妻には才能があるんです!
ご安心下さい、デビューの暁にはきちんとこちらは退職させますので!」
と勝手にA旦那が宣言。
「この瞬間堪忍袋の緒が切れた」
とA妻。
怒り心頭のA妻は即刻離婚をA旦那に申し渡した。
仰天したA旦那が、今度は周りにとりなしを求めてワーギャー騒いでいるのが現状。

ちなみに上司は事実確認をしたかっただけらしく、A旦那一人の暴走であってA妻の意思ではないことを理解してくれたので、そこは幸い。
一部の同僚は、
「そのくらいで離婚はちょっと極端じゃ」
って意見だったけど、
A旦那が、動こうとしないA妻に痺れを切らし無断で作品を複数の出版社に持ち込んだこと(発覚後A妻は即刻話を取り下げ&謝罪に回ったらしい)、
怪しい出版社からの『初期投資〇〇万円払えば全国の書店で出版しますよ』を真に受け勝手にお金を振り込みかけたこと(未遂)、
A旦那親族に『妻が売れっ子作家になる』と大風呂敷広げたせいで面倒臭い事態に陥ったこと、
ご近所にもことあるごと吹聴したせいで色々変な人に目をつけられたこと、
などがA妻の口から語られるにつれ、
「そりゃ離婚やむ無しだわ」
に変わってった。

A旦那、デビューや才能どうのってことより、奥さんの意見や意思をまるっきり無視して勝手な行動してるのが駄目ってことに気づいてないようだから、
たぶんこのまま離婚になるだろうな…。
ていうか、その作品の著作権はA妻だけにあってA旦那にはないってことも、理解してないのかもしれない。
とにかく『好きなはずの執筆活動が嫌いになりそうだ』ってげんなりしてるA妻が可哀想でならない。



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