581: 名無しさん@おーぷん 20/06/25(木)09:26:47 ID:UNG
前に住んでいた土地の近所にあったA家。
お互いの家の子供の年が近いこともあって、Aとは子供会や学校行事でよく顔を会わせてたのね。

でもよほど親しいとかでなければ保護者同士なんて当たり障りのない会話をするもんだけど、Aは違った。
「仕事の都合でなかなか学校行事に合わせるのが大変」
という兼業ママに
「仕事が大変?自分で選んだことでしょ!
子供にしたら知ったことじゃないのに可哀想」

とか言っちゃう。
「自分はズバリと世の真実を突く毒舌サバサバな奥様だ」
と自分で言っちゃうような痛い人だった。
少しでも相手が困っていることがあれば、助けるのではなく
「叱咤激励」(A談)




私は子供が二人いるんだけど、下の子を出産する時に体を痛めてしまって体が弱くなってしまった。
でも転勤族だから実家義実家も頼れず、思いっきり遊んだり一緒に長時間何かをするとかができなかったから、子供に辛い思いをさせてしまっていたのね。
すぐに座ってしまったり親子マラソンに参加できなかったり。
そんな私はよくAに絡まれた。
「子供が可哀想」
「母親なら自分の身を削ってでも子供のために尽くすべき」
「働いてるわけでもない(当時下の子生後半年)社会のお荷物の身分で子供とずーっと一緒にいられるんだから幸せな顔してなさい!」

なんて感じで。

確かに子供には我慢させてしまったけど、ここで無理して私が倒れたら上の子は誰がみるのか。
自分の精一杯で家事育児してるのに、なぜ他人にそんなことを言われなければならないのか。
転勤族の乳児持ちで体を壊しているという事情があって働けないでいたら『社会のお荷物』は酷い。
本当に本当にAのことが嫌いだった。
下の子を抱っこして散歩に出かけた私を見付けて、目をキラキラさせながら駆け寄ってきて
「あなたのためを思って」
と嬉しそうに罵倒してくるAの顔は今でも思い出せる。

数年後、Aの家族に要介護者が出た。
A以外の家族は仕事や学校があるので、
必然的にAが介護を担うことになった。
しばらくするとAは鬱っぽくなってきた。
風呂を嫌がりトイレで尻を拭くのも忘れ、
「家の中に泥棒がいる!」
と当たり散らす老人にずーっとくっついてなければならなくなったらそりゃ鬱になるだろう。
家から出ていかないように監視もしなきゃならんし、自分のことなんか何一つできなくなったようだった。

それでAは周囲に助けを求めたんだけど、
今までが今までだったから誰も相手にしない。
気の強い人は叱咤激励(かつてのA談)。
「『汚い』『臭い』だなんてご母堂が可哀想」
「育ててもらった恩返しなんだから身を削ってでも尽くすべき」
「仕事してるわけでもないんだし実母でしょ?
家事を他の家族に分担して貰えたんだからやりなさいよ」

と四面楚歌。
実際、みんな自分の家のことに忙しいから人の家の介護まで手伝えない。

病院に行ってるときやケアマネージャーの前ではシャキっとしてるらしく、『辛い辛い』と訴えてもどうにもならなかったらしい。
実際痴呆の方が多い地域だったから、もっと重い人を毎日見てる医師やケアマネとしてはまだマシに見えたのかも。

実は私もAと同じ立場だったことがある。
だから介護がどれほど辛くて、どの機関にどう訴えて何の手続きをすればいいのか、全部知ってた。
でも言わなかった。
助ける気なんか更々なかった。
自分で調べもしない資料も集めないくせに、『辛い辛い代わりにやって』というAが
(グズグズうるさい)
としか思えなかった。

どうすれば少しでも希望の光が見出だせるのか知っていて、何も教えなかったのが私の黒い過去。



no Advice
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