469: 名無しさん@おーぷん 20/02/07(金)00:43:00 ID:d3.nd.L1
ひとつも覚えてないけどどうやら俺が悪かったらしいお話。
『らしい』とかが多くなるが勘弁。

中学三年になりたてのころ、学年の行事でキャンプみたいなことをやった。
昼にはあらかじめ先生が決めた班で料理をした。
俺の班はカレーになった。
ここまではよく覚えている。

カレーが出来上がって鍋のふたをとるとき、蒸気か水滴がほんの少し指にかかったようで、俺は
「あっつ」
と言ったらしい。
鍋を落としたり過剰に熱がったりはしなかった、はず。
そんなことをしてればさすがに覚えてる。
それなりに美味しいカレーを食べたことはよく覚えてる。

ここからが覚えてないこと。
ある同級生、Aは指に蒸気がかかった俺を指して、
「バッカでー!ドジーw」
と喜んだらしい。
このAとは特に仲良くもない。
さすがに名前と、どんなやつかくらいは知ってるという程度。
『お前のお恥ずかしい失敗見つけた!』とばかりに大喜びで俺をいじろうとしたんだろう、
「見せてみ?見せてみ?wブヒャヒャ!w」
と。
ちなみに人物のセリフは同班の…こっちはいまでも友人のBが覚えてる限りの範囲を聞いたもの。

大喜びのAに対して俺は
「そうな」「危なかったな」「火傷はしとらんよ」
と、どこかドライに返していたそう。
で、いくらかしつこく鍋熱ネタで食らいついてきて作業が進まずイライラしだしたのか、俺は
「あのなー、配膳ができんのだけど」
とAを邪険にしだしたそう。
それを必死の照れ隠しと見たAは
「ドンマイドンマイ、失敗なんか誰にでもあるサ…」
とBから見ても大変ウザい感じで(Bはこのセリフを『アニメかなんかの引用』と言っていた)さらに絡んできた。




もともと鍋熱なんか失敗のうちに入らんし、気にしてもいないし、なんならもう忘却の彼方だったろう俺は
「俺なんか失敗したか?
それよりこのまま遊んでて昼の時間終わって怒られるほうがよっぽど失敗になるんだけど」

と言ってAを押しのけて、班員と配膳を進めたらしい。

理屈はよくわからないが、これでAは大層ご立腹になったらしく、
食事の途中にはAの姿が消えていた。
食事の終わりには先生のチェックが入り、班員が揃ってないなどしたら大目玉を食らうはずだったが、
これまた理由はわからないが先生はAがいないこをとをスルーしたらしい。
なので俺もたぶん他の班員も、Aがいないことに気付きもしなかったあるいは気にしなかった。
Bも、
「Aがこの昼の作業でカレーを食べる意外のことをした記憶がない」
という。

班もあくまで食事の時のみの班で、その後に尾をひくこともなく。
Aもふつうにそのへんにいたようだが、本当に何も起きなかった。
キャンプも終わって3年の俺たちも受験勉強に入って、AやBは家業を継いだり就職をするコースに入り、授業の半分が分かれることになったので、その後Aにウザ絡みされることはなかった。
そしてそのまま学校を卒業した。

ウン年後、そのAに久々に遭遇した。
「お前が俺にしたこと忘れてねーからな!」
と空きペットボトルを投げられた。
『したこと』がわからずBに相談したところ、
「たぶんこれなんじゃないか」
ってことで上のような話をしてくれた。
なんせ俺とAの接点なんてこれくらいだ。

B曰く、あれ以来授業の合間にAはよく俺の悪口や陰口を拡散しようとしていたらしい。
だけどBがストッパーになるまでもなくAの作り話なんか誰も信じないし、
「事実を話しても『お前が悪いんじゃないか』と言われ、プライドがいたく傷ついたんじゃないか?」
と。

今俺が考えても、俺の一連の言動でAを傷つけることになるなんて予想だにできようもない。
俺は俺で、特にクラスの中心というわけでも友達が多いわけでも成績優秀者というわけでもない。
そんな俺に邪険にされたところでAの何が傷つきようのあるものか、俺にはわからない。

ひたすら、なんだかなあって話でした。



きみはだれかのどうでもいい人