285: 名無しさん@おーぷん 19/12/09(月)14:52:56 ID:8k.rk.L2
女性がガラガラの電車でイヤホンしながら眠っていた。
そこに、他に空いている席なんかいくらでもあるのに、爺さん二人がその女性の前に立って
「最近の若いものは老人が立っていても席も変わらん」
「女のくせに男に気遣えないのはだめだ」

とぶつぶつ言っている訳よ。
俺や居合わせた乗客が、爺さんに
「他の席がいくらでも空いてるぞ」
と声をかけても無視。




女性は目を瞑りっきりで気づいていなさそうだが、
「聴こえてないわけがない、気が悪い」
と片方の爺さんが杖で女性の足を叩こうとした。
が、なんとそのタイミングで女性が足を動かしたので空振りに終わった。
さらに何度か同じことを繰り返し、爺さん達怒り心頭でさらにぶつぶつ言うが、声は届いていなさそうだった。

一方的に捲し立てられている最中、女性は電話が来たらしく急に起きてイヤホンで話し出した。
「電車の中なので折り返します」
と通話を切った時にやっと爺さんが何か言っているのに気づいたらしく、イヤホンを外した。
急に声を張って
「老人をずっと立たせるな!席を変われ!」
と怒鳴った爺さんに、女性はぽかんとしながら、
まるでボケた老人に話すような柔らかくてゆっくりとした口調で
「おじいさん、私の隣が空いていますよ」
とにこやかに言うと、またイヤホンを耳に戻して目を閉じた。
爺さん達は最後に悪態をつくと車両の端に移動して、座席が空いているのに何故か降りるまでずっと立っていた。

きっとあの空間でたった一人何が起きていたかも分かっていなかった女性には悪いが、やることなすこと全部滑り倒したみたいになってる爺さんが馬鹿らしくて、心の中で吹き出してしまった。



キイテル
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