123: 名無しさん@おーぷん 19/08/23(金)22:24:53 ID:yWx
小学生のがいる。
小太り。

タプタプの顎とパツパツになりかけの体操着姿に危機感を抱き、夏休み中に少しでも平均体重に近付けようと “以外の家族” が団結した。
飲み物は麦茶、オヤツはキュウリ(味噌・塩・塩昆布が選べる)、ご飯の量を減らして豆腐や練り物を増やした。
しかし減らない。
むしろ1kg増えていた。

熱中症を恐れて運動をさせなかったのもあるだろうけど、それにしても無から有を生み出す奇跡。
(軽い筋トレ程度ではダメだったのか)
と落胆していたが、
母が家の米が減っていることに気付いた。
妹がコッソリ家のストック置き場から5kgの米袋を自室に持ち込み、日中家族がいなくなるのを見計らって早炊きして食ってた。
毎回1~2合を炊いて、味海苔やフリカケでペロッと食べて証拠を隠滅していたのだ。
因みに余ったらおにぎりにして冷蔵庫の奥に隠しておいたらしい。

母はカンカン、
「いくら腹が減ったとはいえ家のものを無断でコソコソ勝手に消費するとは何事だ」
に説教。
「言えばキャベツや蒸し鶏を出したのに」
と。




白米大好き反抗期の
「自分の家のものを自分が好きに消費して何が悪い」
と開き直り
「私は成長期だから背を伸ばす方向で頑張るの、だから食べる量は減らさない」
と豪語。
ちなみには148cm55kg(夏休み前の学校での身体測定結果)、身長に希望を持つなら160cm半ばまで体重をキープする必要がある。
隠れて米炊いて食ってる小学生には無理そうだし、そこまで伸びるとも限らない。

「食べてもいいけど一言断れ」
という母と、
「いいから米が食べたい」
というの喧嘩。
母の言うことに賛同であるものの、ここで私が口を挟むと分が悪くなったが逃亡するのは想像に難くない。
下手に動けないので、とりあえず私は階段に座っての逃げ道を塞ぎつつ事態を見守ることにしてた。

そこにピンポンが鳴ったので出てみると、曾祖父がキュウリ片手に玄関に立っていた。
内容までは把握できない程度の大声が近所まで響いていたらしくて、心配して来てくれたのだ。
事情を知った曾祖父、まさかの妹の味方に。
母を
「成長期の子供にダイエットなんて可哀想なことをさせてやるな」
と諭し出した。
ドヤ顔のマシュマロガール(妹)。
曾祖父、
「お母さん見なさい、この足!二の腕!
実に立派じゃないか!
ガリガリで枝みたいな手足よりずっといい」
真顔になる、曾祖父が好きなので逆ギレできず黙る。
曾祖父「俺は○美が汗かきながら飯食ってる姿が好きだ、食い終わった時のツヤツヤテラテラしたほっぺが可愛いと思う」
、見たこともない表情になる。
母、完全に笑いをこらえている。

母は曾祖父の主張をひとしきり聞いた後、
「いただいたキュウリを娘に食べさせます」
と頭を下げた。
「わかればよろしい」
と満足げな曾祖父。
「他の子はみーんなホッソリしてるけどな、爺ちゃんは丸々とした○美が大好きだぞ」
とオーバーキルして帰っていった。
夕飯は棒々鶏だった。

は父に指導されながらスクワットを開始、フォームを直されつつ頑張っている。
が中学生になるころには標準になってるかな。

ちなみにに持ち去られた米はまだ返却されていない。



S.H.Figuarts マシュマロマン