729: 名無しさん@おーぷん 2018/09/10(月)21:24:26 ID:LXZ
スポーツジムに通っていたころのこと。


ある日、練習が終わって、仲が良かった男性三人(A,B,C)と女性三人(D,E,私)、そして留学生のアメリカ人女性Nの七人で集まってご飯を食べに行くことになった。
この時全員二十代前半。
Nさんは日本語も話せたので私たちと会話は不自由しなかったし、時々わからなくなっても私たちも少しは英語できるのでコミュニケーションはとれてた。

建物の出口に来たところで同じジムに時々来ているMという男がいた。
やはり二十代前半だけど、見た目アラフォーのオジサンみたいで、顔が悪いのは仕方ないけどシャツのボタンが飛びそうなほどのデブ。
辺り構わず大声でしゃべるデリカシーのなさが女性陣から顰蹙を買っていた人だった。




このMが、なぜか私たちと同行し始め、私たちが近所の居酒屋に入っていくと一緒に入ってきた。

Mの目的は間違いなく留学生のNさん。
彼女は美人だったので人気があった。
ふだん仲良くないMまで入ってきて微妙な空気になったんだけど、男性組でリーダーのAさんはMとも時々会話していることもあったし、他の2人はMを無理に追い返すほど気も強くない(Nさんは誰とでも仲良くする優しい子)。

店では八人掛けの席に案内された。

私 Cくん Eさん Bくん
-----テーブル-----
Dさん Aくん M Nさん


こんな感じで座って、乾杯した後は和気あいあいだったんだけど。
大声でしゃべるMが間にいるので、だんだん私とNさんの間に溝が出来てきた。
アルコールが入ってくると話題に夢中になってだんだん早口になり、Nさんには理解できない言葉が飛び交うようになってきた。

そこで英語ができるBくんがNさんと英会話。
Mは英語が出来ないので会話に入れない。
最年少組のCくんとEさんがカップルみたいになって話し込むと、Aくんもやっぱり女性と話したいから私とDさんの方を向いて三人で談笑。
Mはしきりにあっちを見たりこっちを見たりして会話に入ろうとしているんだけど、もうアルコールが入って話に夢中になってる私たちはMにかまってる暇ないんだよね。
気づいたらMはいつのまにかいなくなってて、お代は男性三人が立て替えてくれた。

それからも時々、Mはエレベーターホールでスマホをいじりながら(いじるふりしながら)、誰か女性が来ないかとチラチラ見て待ち伏せしていた。
たまに建物の出口のところで、偶然を装って誰かと一緒に帰ろうとしていた。
年末に別のグルーブが忘年会をしたときにも無理矢理参加したらしく、彼氏と婚約もしている女性に猛烈にアピールしてフラれ、大暴れしたのだそう。
Mはそれ以来ジムに来なくなった。



基本わり算―にがて項目をたいじする (5分間できるにかわるドリルシリーズ 4)