699. 名無しさん 2018年04月23日 17:23 ID:wTPyABrW0
2年くらい前、弟が “私叩き” を始めた。
ネットでよく見る女叩きや男叩きの姉版みたいなの。
世の姉を叩くんじゃなくて、私個人が対象。
私の趣味や仕事、ファッションやお化粧、果てはご飯の食べ方まで、なにかあると
「これだから~」「こうするのが普通でしょ」「反省しなよ」「反省しても直さないよね」
みたいに。

それまで仲良かった弟だったから、私は正直戸惑うばかり。
両親も叱ってはくれたし、妹は
「それおかしくね?」
って突っ込んでくれたけど、その時はハイハイ言っておしまい、そしてしばらくするとまた再開。
(弟どうしちゃったんだろ)
って心配だったけど、両親は
「ほっとけそのうち治る」
妹は
「気にすんなし」
って。

そしたらある日、妹が
「お姉ちゃんこれ…」
ってスマホ見せてきた。
見たら、弟の部屋のベッドの上で弟が何か叫びながら暴れてた。
よく聞くと
「◯◯(←私の名前)!お前は悪いやつだ!
悪いやつにはお仕置きだ!俺の××をくらえ!
ごめんなさいとか口だけか!反省したなら行動で示せ!」

とかうろ覚えだけど、
要するにいやらしいことを叫びながら何か描かれた抱きまくら?みたいなの相手に腰フッてた。
よく見ると上は服着てたけど下半身はソックスだけだった。




700. 名無しさん 2018年04月23日 17:25 ID:wTPyABrW0
もうなんだろ。
訳わかんなくて頭ぐるぐるぐるぐるしてた。
妹が
「アレやばいよーどうにかしないとお姉ちゃんあぶないよ」
とか言ってたけど、私は優しくて気の合う弟が一体どうしてこうなったのか、心配と不安と混乱でなんて答えてたのか覚えてない。
ちなみにその日たまたま妹は早く帰ってて、一人家にいた弟の部屋の扉が開いてて不穏な声を聞いたから撮ったそうだ(弟は大学生、両親と私は仕事)

その日の夜、妹が
「ご飯部屋に持っていくよ」
って言ってくれたけど断って、皆で食べることにして家族で晩ごはん食べてたら、だんまりでスマホいじりながら食べてた弟がまた私叩きをはじめた。
なんて言われたかおぼえてないけど、それ聞いてスマホのあの声思い出して、思わず
「キモイ」
って言ってしまった。
弟が
ひゅっ
って息を呑む声が聞こえて、しばらくすると弟はふら~とどこかへ行った。
両親はスルー。

妹が後で
「お姉ちゃんすごく低い声で
『キッモ』
って、食卓が凍りついたよ」
って。
私は見てなかったけど、妹によると、弟は顔が真っ白になってて目がバタフライしてたそうだ。

701. 名無しさん 2018年04月23日 17:27 ID:wTPyABrW0
それから弟の私叩きはなくなった。
弟は私にこれまでの暴言を謝ってきて、私もそれを受け入れた。
けど、
「今まで通りの仲良し姉弟に戻りたい」
って言葉には一瞬詰まって、
「そうだね」
って答えたけど、
心の中で
(イヤムリ)
って拒絶しまくった。

弟はしばらく何かと話しかけてきたけど、適当に避けてると唐突にそれも無くなった。
妹から
「しつこいからアレに『 “これ” お姉ちゃん聞いてるから』って聞かせた」
って聞いても、
(あ、そうなの)
ってしか思わなかった。

弟がなんでああなったかはわからない、どうして私叩きとあんなことしてたのかも。
けどなにがあったのか知りたくもない。
私にとって今の弟は『可愛いかった弟』を消し去った憎い存在でしかないから、それで落ち込んでも昔のように慰めたりはしない。
ウザキモイだけ。
てかもう私の弟は死んでるから。
さすがに両親は心配してるけど、私はアレがそのまま消えてくれてもいいとさえ思ってる。

こっそり一人暮らしを計画してたら妹が感づいて、
「自分も卒業したら一緒に住みたい」
って言うから、今ちょっと探してるところ。



Kimo's Escape: The Story of a Hawaiian Boy Who Learns to Believe in Himself