477: 名無しさん@おーぷん 2017/11/17(金)22:17:48 ID:Zdi
出向した先のお局が俺のアナフィラキシー狙って来た……。


俺30代既婚。
小麦粉アレルギーで常にエピペンを持ち歩いている。
俺の場合は蕁麻疹とか発作的な症状より、脈拍と血圧が急激に下がってその場で昏倒する。
気が付いてもらえなければそのままあの世行きになる。
「死ぬ前に一度腹いっぱいラーメンを食べたい」
って言うのが俺の子供の頃からの夢。
今時小麦粉が入っていない、あるいは同じ製造レーンで作られていない食べ物は出来合いのものではほとんどない。
そのせいで実家のお袋や、結婚してからは嫁と子に食でずいぶん苦労をかけてしまっている。

今年出向した先に、
「アレルギーはただの食わず嫌い」
って主張するお局がいて困っていた。
アレルギーに理解のない人はどこにでもいるんで主張するだけならまだいいんだが、
そのお局は偶然を装って食わせようとしてくるから困っていた。
「少しずつでも食べていれば体が慣れる、食べ方で工夫すれば治る」
んだそうだ。
「食ったら間違いなく昏倒するし、処置が遅れたら確実にあの世行きになる」
と何度も説明したんだが、懲りずに食わせようとしてきてた。

最初は明らかに小麦粉が使われているとわかるクッキーとかケーキの類だったから、見てすぐにわかるレベルだった。
だが、そのうち見た目ではわからないよう細工するようになってきたから
(ヤバイ)
と思っていた。
個別包装されていない飴に粉砂糖っぽくまぶしてきたり、どこのレシピ動画を見ても小麦粉が入っていない食べ物に混入されていたり。

転勤した先の上司に
「部署内で殺人事件を起こしたくなかったら〆てくれ」
と頼んでもみたんだが頼りにならず。
日頃が問題行動を起こす人物ではなく、仕事ができて頼りにもされている人物だったから余計。
このお局はお節介なところはあるが、何かと面倒見のいい人でもあった。
アレルギーに対する理解さえあれば、俺も警戒することはなかったと思う。
俺は自衛のために自分で持ち込んだ物以外は徹底して口に入れないようにしていた。

だが、この前とうとう昏倒することになった。

俺が外回りに出ている隙に、お局は俺が持参した弁当に細工しやがった。
俺と嫁はいつも朝飯と弁当は交代で作っていて、その日は嫁が作ってくれる日だった。
うちでは揚げ物類は全部片栗粉を使っているから俺も安心して食える。
だから混入されていたてんぷらに気づかずに食った。




478: 名無しさん@おーぷん 2017/11/17(金)22:17:53 ID:Zdi
気が付いた時には病院のベッドで寝ていた。
俺は物も言わずに昏倒して、半日意識が戻らなかった。

昏倒した俺を前にお局は
「あら?(俺)さん食べながら寝ちゃった」
とかのんきにほざいたらしい。
俺は万一にも小麦粉を口に入れたらどうなるか周囲に念入りに説明していたので、あわてて同僚が救急車を呼んでくれたそうだ。

俺が意識不明の間、原因が弁当にあるとして医師が嫁に確認をとったらしい。
家には小麦粉のストックはない。
嫁は「混入など絶対に起こらない」と主張。
救急車で俺を運んでくれた同僚が弁当を食っている最中に昏倒したと証言したことから、弁当を調べることになった。

が、肝心の弁当が姿を消していた。
嫁が会社に出向いて弁当を回収しに行ったらしいが、弁当を入れている包みも弁当箱も箸も一式なくなっていた。
どこに行ったのか嫁が同僚に探してもらったら、給湯室の流し台に洗って伏せてあったらしい。
お局が給湯室で弁当箱を洗っているのを別の同僚が目撃していた。
問い詰めたら
「親切に洗っておいてあげたのよ」
と答えたと、意識が戻ってから聞かされた。

それから夫婦でメニューのすり合わせをして、てんぷらを嫁が入れていないことが判明。
嫁が作って詰めてくれた弁当に、なぜ嫁が入れていないてんぷらが入ったのか。
どう考えてもお局が混入したとしか思えなかった。
俺はいつも男女共用のロッカーに弁当を入れているんだが、ロッカーの鍵を管理しているのはお局だし、仕事中に部署内にいるのはお局しかいない。
殺人未遂で警察に届けたんだが、物証がないと動かなかった。

警察が動かないからと言って殺されかけて黙っていられなかったから、入院先の病院からお局の家に電話をかけた。
亭主に俺のアレルギーを説明したあと、
「俺が弁当を食って倒れるなり証拠の弁当箱や箸をお局はわざわざ洗ってくれていた。
うちの嫁は『てんぷらを作っていない』と言っているし、そもそもうちには小麦粉の買い置きがない。
第三者が混入したとしか思えないし、それ以前にも俺のアレルギーを承知で小麦粉が入っている食品をわからないように偽装して食わせようとしてきたことが度々あった。
お宅の嫁はこの日てんぷらを作らなかったか?」

といった内容を丁寧な言葉で聞いたら、亭主は
「作った」
と証言した。

亭主はその日のうちにお局を引きずって謝罪にきてくれた。
顔に殴られた痕があったから連れてくる前に殴ったんだろう。
「でも食べていれば治るから」
とか
「よかれと思って」
としか言わないから、
亭主に俺の前で殴られていた。

どうもお局には余罪があったらしい。
詳しい事情は聞いていないが、
「〇子さんにそばを出してウンヌン」
と言った内容だった。
息子の嫁にアレルギーがあって、故意に食わせて危うく嫁さんが死ぬところだったみたいだ。

そんなお局の主張をまとめると、
「身内にアレルギーを持っている人がいた。
その人物は子供の頃は蕁麻疹を出して大変だったが、よく加熱すれば食べられることがわかった。
だから嫁子さんや(俺)さんも大丈夫!」

という理屈だった。
その主張は前に何度も聞いた。
「アレルギーの出方は人それぞれ違うもので、成長してでなくなる人もいれば成人した後に発症する人もいる。」
俺に小麦粉をふるまいはじめた頃にそう説明したし、息子の嫁さんらしき人物も俺と同じような説明をしたそうだが、
お局は何度説明しても理解しようとしなかった。
そのくせ、物も言わずに昏倒した俺を見て怖くなって証拠を隠滅した。
それについてお局は
「嫁子さんは蕁麻疹だったのに、症状が違ったから……」
とか呆れて物を言う気力が萎えた。
亭主がお局を俺の分まで殴ってくれた。
俺の治療費を含む慰謝料を亭主が払ってくれたから、一応穏便には済ませた。
お局が自主退社したのも、返品されたのも俺のせいじゃない。

会社ではしばらく腫れ物扱いされたが、出向期間が短縮されて来年の異動時期を待たずに元の会社に戻ることになった。
おかげで引っ越しの問題とかで家族にまた迷惑をかける羽目になった。
嫁と子に「オーストラリア旅行!」と「くまもんのでっかいぬいぐるみ!」と確約させられた。
当分嫁と子には頭が上がらない。



配転・出向・転籍 (全訂 人事・労務管理シリーズIII)