239: 名無しさん@おーぷん 2017/09/18(月)14:44:12 ID:yzP
近所に住む幼馴染が事故で重い障害を負った。
けど知的な部分は無事、むしろ普通よりも優秀ってことで親が強く望んで公立中学に入学した。
中学にエレベータや専用トイレが設置されて、その子のために介助をする職員もついてた。
「その恩に報いねば」と父親がPTA活動を積極的にやってた。
その父親は自営業で顔が広いのもあって、うちの親なんかも「本当にえらいわね」と感心してた。

私は家が近所だからとお世話係をやらされて、友達とも遊べなくて。
(でもそれを表立って言ったら、私がひどい人みたいに思われるんじゃないか)
と、誰にも言えなくて鬱屈してた。
幼馴染が字をうまく書けないってことで毎日、私のノートをコピーさせられるのも、妙な緊張感があって嫌だった。




幼馴染の高校はどうするのかと思ったら、
「○○公立高校(偏差値が県で上位)に進学させたい」
ということだった。
父親が高校に働きかけて、特別に別室で入学試験を受けさせて、結果合格してた。
高校でもトイレやエレベータが作られて、介助する人間も何とかなるということになったと聞いた。

父親が私に
「君も 当 然 ○○公立高校に行くんだよね?」
と聞いてきたので、最初は適当にごまかしてた。
けどどこからか(幼馴染本人か、多分PTA関係)、××私立高校に行くのがばれた。
学校の廊下で幼馴染父子に会ったときにそういう話になって、
「無責任だ」
と責められた。
理不尽すぎてキレて泣いた。
「あんたなんかの世話するために生きてるんじゃない!」
って幼馴染を怒鳴りつけた。
幼馴染の顔がぐしゃーっと歪んでて、『裏切られた!』みたいに見えてこちらまでショックだった。
その日からお世話係を外されて、ノートを写されることもなくなって快適だった。

卒業式のとき、幼馴染の父親が祝辞を述べた。
もう何年も前のことだからはっきりとは覚えてないけど、
「障害のある子供を育てることで、家族で回り道をしてきたけど、むしろ豊かな時間だった」
って感じのことを話してて、
(うへー)
と思った。

そのあと幼馴染も、特別に出してもらって生徒代表で話した。
最初は級友や先生、介助の人への感謝を述べてたんだけど、次第に内容がおかしくなった。
「親の自己満足のために利用された人生だったような気がする。
一日も早く死にたい。
仲がいいと思った友達に甘えて当然だと思い、その子に嫌われたことを逆恨みした自分を許せない」

みたいな感じで、途中からほとんど泣いてた。
父親が途中で止めたから最後まで聞けなかったけど、なんだかすごく胸糞悪い気持ちになった。

田舎だし家が近いから、そのあとも幼馴染家の様子が耳に入ってきてた。
高校に入ってすぐに幼馴染がご飯を食べなくなって、病院に入院したけど悪化するばっかりで、結局高校は中退し、2年後に幼馴染の家が売りに出されてた。
どうしてるのか気にかからなかったわけじゃないけど、高校生活が楽しすぎてすぐに忘れた。

昨日になって、幼馴染を雑誌で見かけた。
就職できなくて、施設に入れられて、自殺未遂して復活したとか、色々書いてあった。
「どうせなら養護学校に通って生きる術を身につけさせてほしかった」
と語ってて、複雑な気持ちになった。



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