957: 名無しさん@おーぷん 2017/03/05(日)11:25:11 ID:1lZ
高二の夏、当時のクラスメイトと歩いて帰っていたら、目の前の歩道で自転車が女子中学生と衝突した。
自転車に乗っていた爺さんは颯爽と逃走。
突然のことでポカーンとしている俺を尻目に、隣にいたクラスメイトが即座に走り出し(陸上部だから早い早い)、自転車の後輪を掴んで爺さんを捕まえた。

慌ててクラスメイトに駆け寄ると、小汚ない爺さんはクラスメイトの手をピシャピシャと叩きながら
「なんか文句あるんか??ええ??」
と、歯のない口から唾を飛ばしながら怒鳴っていた。
「あの女の子に謝ったらどうです?」
クラスメイトが普段より三割増しぐらい低い声で言うと、
「なんで大人が子供に謝らなきゃならんのや」
こんな返事。




「悪いことしたからでしょ。それともあの子じゃなくて警察にごめんなさいしたいですか?」
クラスメイトは携帯を取り出そうとした。
爺さんは今度はクラスメイトの肩をペシペシ叩きながら、
「ベル鳴らしたのにどかなかったから」
震える声でこう言い訳した。
「クラクション鳴らしたのにどかなかったからって、車にひかれてもいいんですか?」
更にドスを聞かせた声でクラスメイトは爺さんに問いかけた。
手持ちぶさたでオロオロしてた俺も何か言うべきだと思って、
「そもそも歩道は自転車走っちゃダメって法律で決まってますよ」
こう言った。

すると爺さん、なんとびっくり、
「それでも女子供が道を譲るのは当然」
「そうやって甘やかすから子供が調子に乗る。法律なんかで守るな。働いて一人前になってから文句言え」
こんな頭に虫沸いてそうな言い訳をしだした。

話は変わるが、接客業でバイトしてる姉がよくバイト先にいた老害客の話を愚痴混じりに聞かせてくれてる。
数々の老害客エピソードの一つに、この爺さんと全く同じ主張してバイトの女子高生にセクハラしたおっさんというのがいた。
なので
(あっ、これ話にならんやつだ…)
って戦慄していると、
「あれ?おじいちゃんじゃん。どうしたの?」
と、違う学校の制服を着た女子高生が歩み寄ってきた。

頭の回らない俺でもこの女子高生と爺さんの関係は瞬時に理解できた。
だから
「いや~この爺さんが女の子に自転車で当て逃げしたんすよ~」
って一息で説明した。
爺さんは慌てた様子で自転車から降りてモゴモゴ何か言い出そうとしたが、
「えっ?なにそれ!ちゃんと謝った?」
と女子高生。
俺、正直かなりのビビりだから、爺さんを叱り始めた女子高生と落ち着かない様子で俯いた爺さんに
「自転車マナー、ご家庭でちゃんと教えて下さいね!」
って言い残して逃走した。

後日クラスメイトから聞いたが、爺さんは女子高生にこってり絞られたらしい。



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