499: 名無しさん@おーぷん 2015/10/06(火)11:58:10 ID:qdy
ふと思い出しただいぶ前の話。

実家の私の部屋は一階にあり、ある夜寝ていたら窓をトントンされた。
怖かったから暫く無視したけど、しつこいのでカーテンを少し開けてみたら隣の婆さん。
婆さんと分かるまで本物の幽霊かと思ったビビった。
「○子、オロナミンC買ってきて」
と言うので、
「私は○子じゃないし夜中だし帰りな」
と話してその時は終った。
ちなみに○子は隣の娘さんで婆さんの孫、嫁に出ていてもういない。
(婆さんアルツになった噂はマジかー)
と思った。




ところがそれからほぼ毎晩のように婆さんにトントンされるようになり、そのたびに
「オロC買ってこい」
と言われる私。
夜中の2時とか3時にやられるので、アルツへの憐れみが完全に怒りに変わった。

お隣へ事情を話して困ってると言ってみたけど、アルツに疲れ切っているのか謝られるだけでおしまい。
婆さんは変わらず夜中にオロCだ。

ある晩、私はキレた。
もうやるしかないと思った。
まんまと3時に
「○子~○子~」
と来たので、
「一緒に買いにいこう」
と車に乗せ、
そのまま山へ向かった。
人里からだいぶ離れて民家なんかあるわけ無い地域に入るとポツンと道端に自販機があったので、
「はいオロナミンC買ってきな」
と婆さんを下ろし猛スピードで帰宅した。


500: 名無しさん@おーぷん 2015/10/06(火)12:10:17 ID:UVq
おいその後。


501: 名無しさん@おーぷん 2015/10/06(火)12:11:51 ID:qdy
>>499続き

部屋に戻り冷静になると、
(婆さんこのまま山で迷ってしぬかもな…)
と思ったけど
(だから何だよ)
とも思った。

しかし婆さんは帰ってきた。
夕方にパトカーに乗って帰ってきた。
徘徊老人として保護されたみたいで、
「よくまぁあんなところまで歩いていったもんだ」
と近所で話題に。
婆さんは帰ってきて、
「○子がな、○子にな」
と言ってたらしいがアルツに口なしだ。

その後さすがに婆さんは施設だか病院に入り、私も結婚して家を出たので二度と会うことはなかった。


Knock Knock (English Edition)