77: 名無しさん@おーぷん 2015/06/02(火)08:28:31 ID:TXe
昔1年程、田舎に住んでたときのこと(フェイク有り)。

近所の従兄弟のうちによく遊びにいってた。
小6の時だった、夏休みのある日、短髪で日に焼けた男の子みたいとよく言われた私だったけど、そのときはワンピースに麦わら帽子っていうお嬢様風な格好とかしてた。
従兄弟のうちの玄関開けて(田舎だから鍵かかってない)、
「あそぼ~」
って声かけたら、中から知らないオッサンが出てきた。
後で知ったんだけど、伯母(従兄弟の母)の前夫だった。

最初話とかしてたんだけど、そのオッサンが
「色気づいてるな」
とか言って裾めくってパンツに手を突っ込んできた。
抵抗しようとしたら手を掴まれて、
「言うこと聞け」
って。
「オッチャンがええことしてやる」
とか言い出した。
色黒の眉毛もまつげも濃いタラコくちびるの面白い顔のオッサンだったけど、暗いとこで話してたせいかもの凄く怖くなった。
「こっち来い」
って土間から続く物置に連れ込まれた。

玄関入って土間、右が居住スペース、左が物置、正面は台所に続く古い家だったんだけど、
物置の入り口のすぐそばにあった花瓶を取ってオッサンの頭に打ち下ろした。
ゴツン
って鳴って、直後にお腹蹴りとばされてふっとんだ。
それでどこかに体ぶつけて気を失ったみたい。




78: 名無しさん@おーぷん 2015/06/02(火)08:40:47 ID:TXe
それから気付いたら病院にいた。
両親や伯父伯母がいて、
「よかったよかった」
って言ってた。
特に怪我も傷もなくて、なんもされてなかった。

オッサンは、よく分からないが私と一緒に倒れてたそうだ。
私が花瓶で殴ったって言うと、しばらく相談してたけど、
「そのことは誰にも言うな」
って言われた。

倒れてた物置には死んだ祖父が彫った木製の巨大なダルマがあったんだけど、それがオッサンの頭に落ちてきたことになった。
~ことになったってのは、オッサンはロクに口も聞けない、動けもしない体になったから。
田舎だからか大事(捜査とか)にはならず、警察は来たけどすぐにただの事故ってことになった。

オッサンは厄介者で、結婚してた頃は酒は飲む、伯母を殴る蹴る、財産は持ち出すとかで、病身だった祖父によって追い出されてたらしい。
それも祖父が手切れ金を払ってなんとか出て行ったとか。
当時祖父は
「ワシが五体満足なら・・・」
って悔しがってたそうだ。

なんでオッサンが従兄弟のうちにいたのかはわからなかった。
でも過去に何度かお金や物が無くなってて、オッサンが空き巣してたんじゃないかって話も出た。

79: 名無しさん@おーぷん 2015/06/02(火)08:51:29 ID:TXe
オッサンは寝たきりのまま結構長く生きたみたいだけど、
いつの間にか死んでた。
「面倒見てたオッサンの親が始末したんじゃないか」
って噂が立った。

私は長いこと自分がやったんだと思ってたけど、伯母が死ぬ直前に私を呼んで、
「帰ったら倒れてる●(オッサン)とあんたを見つけて、こいつがあんたに悪さした!と思って、わし(伯母の自称)がダルマを頭に落とした、だからあんたはわるない」
って私に告げた。
それから慌てたように
「悪さした思ったからじゃない、わしが●を憎く思っとったから」
と言い直した。
救急車とか呼んでドタバタとして、言い出せなくなってたと。
私が自分がやったと思い込んでるのが不憫になったと。
思わず
「そんなの気にせんでいいのに」
って言った。
実際自分はあんまり気にしてなかったから、伯母が長いこと悩んでたと思うと気の毒だったし。

ちなみに両親は本当に偶然ダルマが落ちたと思ってたらしく、
「(祖父)にバチを当てられたんだろう」
って言ってた。
私も半ば位は
(そうなのかな?)
って思うようになってたし。

まあでも伯母の言ったことも本当かどうか分からない。
ボケてはなかったはずだけど、記憶だってアテにならないし。
伯父も死んじゃってたし、従兄弟も行方不明で誰も本当のことは知らないのでここに書き捨て。



ダ・ル・マ・さ・ん・が・コ・ロ・シ・タ (ケータイ小説文庫)