胸がスーッとする武勇伝を聞かせて下さい!(113) より
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58: おさかなくわえた名無しさん 2013/05/22(水) 13:31:59.02 ID:htSQtnzm
中2の頃、俺は女子のあるグループに苛められてた。

苛めの内容は「キモい、触るな」「○○菌が移る」等の罵声、掃除の時間に俺の机は菌が移るからと触らない、などなど。
ニキビ面だったのと、笑い方が気持ち悪かったのが原因と思われる。
苛めていた女子は3人組で、すれた感じの子達だった。
特に1人は大柄でタバコ吸ってるなんて噂もあり、そんな程度でも私立進学校だったうちでは完全に一目置かれていた。
リーダー格は美人だけど、誰が見ても明らかに性悪でキツそうな顔をしていた。その子が率先して俺を苛め、他2名が追随する構図だ。 

悪というイメージと、俺を過激に苛めてるというのもあって、その子達はクラスでもちょっと浮いていた。 
俺は男子とは普通に仲が良かったし、毎日遊ぶような友達もいた。 
たまに庇ってくれるときもあった。 
他の女子からは空気のように扱われていた。 
苛めは辛かったけど、まあ楽しいこともあり、それなりの学生生活を送っていた。 
ただ苛めは半年以上続き、内容もひどくなる一方だった。 

ここまでが前置き。



59: おさかなくわえた名無しさん 2013/05/22(水) 13:41:22.61 ID:htSQtnzm
転機は突然現れた。 
リーダー格の子が、テストの時におしっこを漏らしたのだ。 
うちは私立進学校だったし、当時は受験戦争なんて言葉もあり、中間期末のテストの緊張感はハンパなかった。
鼻をかむのもはばかられるくらい、だからおしっこを漏らしてしまったのも同情の余地ないわけじゃなかった。 
泣きじゃくる彼女をみて、俺は日頃の恨みも忘れ胸が痛くなった。 

テストはまだ残っていたが、彼女は保健室にいきそのまま帰った。 
放課後、友人が言った。 
「これで苛めもなくなるんじゃね?なんか言われても今日のこと言えば黙るだろ」 
「いや、さすがにそれはいえねぇよ」 

俺は彼女の泣きじゃくる姿と、その後のクラスの重い雰囲気に完全に押し潰されていたのだ。 

翌日、彼女はちゃんと学校にきた。 
いつもはクラスに響き渡る声でギャハハギャハハ笑っている彼女が、ほとんどしゃべらない。 
取り巻きの2人とボソボソと喋ってるだけ。 
しかしお昼休み、机の間を俺とすれ違うとき、彼女が突然切れた。 

「触んなよきたねーな!○○菌が移るだろうが!死ねよブツブツ!」 

いつも以上の大声で俺を怒鳴りつけた。 
クラスは静まりかえった。
心配まではしていなかったが、気の毒だなくらい思っていた俺は、突然のその罵倒にプチンと切れた。 

「きたねーのはどっちだションベン野郎!そっちこそアンモニア菌(造語)つけんな!お前のせいで教室がションベンくせーんだよ!」 

彼女はなにかいいかけて止まり、そして大泣きを始めた。 
取り巻き2人が彼女を慰め、そして俺に「ひどい、最低、死ね」等々言ってきた。 
普段さんざん俺に酷いこと言ってるくせに、という思いと、言ってはいけないことを言ってしまったという後悔で頭がごっちゃになり、何も言えずにただ顔を真っ赤にしていた。 

放課後、友人他クラスの男子が集まってきて、「よく言った」「すげー笑えた」等俺を賞賛した。 
そして3人組の悪口大会になった。 
俺は親や先生にちくられないか、それだけが心配だった。 
苛められてることは親には当然言ってなかったし、面倒なことにならないでなんとか穏便に収まって欲しかった。

60: おさかなくわえた名無しさん 2013/05/22(水) 13:55:23.42 ID:htSQtnzm

その日以降、クラスの雰囲気が変わった。 

潜在的に嫌われていた3人組は、クラスから露骨に孤立するようになった。 
男子はちょいちょい彼女達をバカにするようになった。 
面と向かっては言わないが「アンモニア菌」「アンモニア三人衆」という単語はゴロの良さもあって大流行し、当然彼女達の耳にも入っていた。 
下らないことで男子と彼女達の間で小競り合いのようなことも起きるようになった。 
そんな時は解禁とばかりに、男子は「アンモニア」を連呼した。 
彼女達の声は次第に小さくなっていった。 
俺に対しては相変わらず強気に苛めてきたが、俺は前ほど辛くなくなっていたし、反撃すれは収集がつかなくなることは分かっていたので、黙ってやりすごしていた。 

おもらし事件から1ヶ月後くらいだろうか、理科の授業で「アンモニア」という単語が出てきた。 
中2男子なんてバカなので、それだけで教室中がクスクスしだした。 
先生も自分の話がうけたと勘違いし、「アンモニアは臭い」「アンモニアはおしっこに含まれる」「アンモニアは消毒になるからケガしたら俺がかけてやる」など、ちょっと冗談もまじえながら話だした。 
3人組の大柄の子に誰かが小声で「アンモニアだってよ」「くせーんだってよ」「かけてかけてー」としつこく茶化しだした。 
最初は無視したりうるさいと言っていた彼女だが、日頃のストレスもあったのか、突然切れて立ち上がった。 

「いい加減しつこい!おしっこ漏らしたのは私じゃないでしょ!○○さんでしょ!」 

教室は静まりかえり、先生はポカーンとしてた。 
リーダー格の子が教室から走って出ていった。 
先生が誰かに、追って連れ戻してこいといった。 
誰かはちょっと教室からでてすぐ戻り、いませんといった。 
先生は授業を中止にし、大柄な子とちょっかいを出した子を連れ出して職員室にいった。 
男子は殴られて帰ってきた。 

翌日からはリーダー格の子は学校にはこなくり、他2人はすっかりおとなしい子になりました。 
そしてどちらの苛めも完全になくなりました。 

以上、長くなってすみません。 
個人的にはちょっとしたトラウマになっていましたが、いじめっこの末路という事で。 
親になった今、もしも自分の子供が苛められていたらと考えると、胸が痛みますね。



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